2009年 07月 12日
懐かしのゴダイゴ「DEAD END」 |
とある夜,何かいいCDはないかなと,amazonでCDをあさっていたときに,ひょんなことから懐かしいCDを見つけました.あまりにも懐かしかったので早速カートに入れてしまいました.
ゴダイゴの77年発表のアルバム「DEAD END」.
このアルバムは自分にとってちょっとした出来事のあったアルバムで,今でも苦笑いしてしまうちょっとした思い出のアルバムです.このアルバムを最初に聴いたのは確か中学1年生の頃.当時,私はゴダイゴのファンだったんですが,同じようにゴダイゴのファンでこのLPを持っていた中学校の先輩に録音してもらったカセットテープで聞いたのがその時です.そういえば,仲のよかった先輩達にゴダイゴ・ファンだった人が何人かいて,よくゴダイゴ雑談をしたものでした(先輩達はどうしてるかなぁ).で,始めて聞いた「DEAD END」は衝撃的でした.全曲英語で歌われていたこともあり,日本にもこんなにカッコよくて渋い音楽をやっているバンドがいたんだと子供ながらに思ったのを今でも覚えています.それで,これは是非自分でアルバムを買わないと!と思い,小遣いをなんとか貯めて,当時電車に乗ってよく行っていたレコード屋さんでいざ購入(そういえば,そのころ,そのレコード屋さんに綺麗な女性の店員さんがいて,ひょんなことから仲良しになって,レコードを買いもしないのによく遊びに行っていたことを思い出しました.あの頃は楽しかったなぁ).ところが,なんと帰りに駅にそのLPを忘れてしまって,慌てて戻ったんですがもはや後の祭り.取っていった人がひょっとしたら返してくれるかもと淡い期待を持って駅員さんに連絡先を教えておいたんですが,そのLPを二度と見ることはありませんでした.で,それから30年ということです.
ゴダイゴといえば,モンキー・マジックやガンダーラ,銀河鉄道999など,所謂売れ線のヒット曲を数多く出したポップ・バンドと思われがちですが,それは彼らのほんの一部を見ているに過ぎず,本格的なテクニックと素晴らしい曲構成に裏付けされたロックスピリッツ迸る名曲・名盤を少なからず世に出しています.ゴダイゴの最高傑作はこの「DEAD END」か「OUR DECADE」と思っていますが,彼らの2作目にして最高傑作,ファンの間ではもはや伝説になっている(と勝手に思っている)「DEAD END」は,圧倒的な存在感で聞く者に衝撃を与えます.まだまだ若かった彼らが,その全ての情熱とエネルギーを注ぎ込み,彼らのやりたかった音楽で(当時暗くてどうしようもなかった)社会への憤りと希望を綴っています.
で,30年ぶりに聞いた印象は,ミッキー吉野とタケカワユキヒデが作り出す曲と奈良橋陽子の英詞は今も尚全く色あせてないことでした.DEAD ENDは,美しいバラード「MILLIONS OF YEARS」で始まります.タケカワユキヒデはこの手の美しいバラードを作るのが天才的に旨いです.ファンキーなロック「IN THE CITY」は,初期のTOTOを思わせる名曲です.ミッキー吉野のキーボード(ピアノ?)がリードする「STOP & LOOK AROUND」と「DEAD END ~ LOVE FLOWERS PROPHECY」は圧巻で,特にこのアルバムのハイライトの1曲である「DEAD END ~ 」はミッキーのピアノとタケカワユキヒデのヴォーカルが呼応して圧倒されます.次の「LAST HOUR」はゴスペル風の美しいバラードで,タケカワユキヒデの叙情的なヴォーカルに涙します.英単語を綴った後バラードに移る「PANIC ~ IMAGES」は曲構成がおもしろく,ミッキー吉野のアレンジングの素晴らしさが伺えます.続く「UNDER UNDERGROUND」は,Steely Danを思わせるジャジーでブルージーでファンキーな曲.そしてこのアルバムのもう一つのハイライト曲「A FACE IN THE CROWD」.
I saw a face in the crowd(群集の中にひとつの顔が見える)
A tired face, a lonely face(疲れ果てた孤独なその顔)
Not different from the others caught up in their frantic pace(気狂いじみた慌ただしさに追われる他の人々と何ら変わらないその顔)
But it caught my eye(それでもなぜか僕の目を捕らえたその顔)
Just another face in the crowd(群集の中のひとつの顔)
Just another face in the crowd(群集の中のひとつの顔)
But when I saw that face(だけどその顔を見たとき)
I knew that it was me(僕には分かった それは僕自身の顔だと)
という,絶望の中にいる孤独な自分を表現した奈良橋陽子の詞を,タケカワユキヒデが,まるでその情景を映し出しているかのように孤高感たっぷりに歌い上げていて,思わず涙が出そうになりました.ゴダイゴの数ある名曲の中でも1,2位を争う名曲でしょう.トミーのドラムソロに圧倒される「THE SIGN OF THE TIMES」の後,希望のバラード「MIKUNI」で「DEAD END」は終わります.
この素晴らしいアルバムを聴いて,昔のいろんなことを思い出して,年甲斐もなく久しぶりに熱くなってしまいました.
ゴダイゴの77年発表のアルバム「DEAD END」.
このアルバムは自分にとってちょっとした出来事のあったアルバムで,今でも苦笑いしてしまうちょっとした思い出のアルバムです.このアルバムを最初に聴いたのは確か中学1年生の頃.当時,私はゴダイゴのファンだったんですが,同じようにゴダイゴのファンでこのLPを持っていた中学校の先輩に録音してもらったカセットテープで聞いたのがその時です.そういえば,仲のよかった先輩達にゴダイゴ・ファンだった人が何人かいて,よくゴダイゴ雑談をしたものでした(先輩達はどうしてるかなぁ).で,始めて聞いた「DEAD END」は衝撃的でした.全曲英語で歌われていたこともあり,日本にもこんなにカッコよくて渋い音楽をやっているバンドがいたんだと子供ながらに思ったのを今でも覚えています.それで,これは是非自分でアルバムを買わないと!と思い,小遣いをなんとか貯めて,当時電車に乗ってよく行っていたレコード屋さんでいざ購入(そういえば,そのころ,そのレコード屋さんに綺麗な女性の店員さんがいて,ひょんなことから仲良しになって,レコードを買いもしないのによく遊びに行っていたことを思い出しました.あの頃は楽しかったなぁ).ところが,なんと帰りに駅にそのLPを忘れてしまって,慌てて戻ったんですがもはや後の祭り.取っていった人がひょっとしたら返してくれるかもと淡い期待を持って駅員さんに連絡先を教えておいたんですが,そのLPを二度と見ることはありませんでした.で,それから30年ということです.
ゴダイゴといえば,モンキー・マジックやガンダーラ,銀河鉄道999など,所謂売れ線のヒット曲を数多く出したポップ・バンドと思われがちですが,それは彼らのほんの一部を見ているに過ぎず,本格的なテクニックと素晴らしい曲構成に裏付けされたロックスピリッツ迸る名曲・名盤を少なからず世に出しています.ゴダイゴの最高傑作はこの「DEAD END」か「OUR DECADE」と思っていますが,彼らの2作目にして最高傑作,ファンの間ではもはや伝説になっている(と勝手に思っている)「DEAD END」は,圧倒的な存在感で聞く者に衝撃を与えます.まだまだ若かった彼らが,その全ての情熱とエネルギーを注ぎ込み,彼らのやりたかった音楽で(当時暗くてどうしようもなかった)社会への憤りと希望を綴っています.
で,30年ぶりに聞いた印象は,ミッキー吉野とタケカワユキヒデが作り出す曲と奈良橋陽子の英詞は今も尚全く色あせてないことでした.DEAD ENDは,美しいバラード「MILLIONS OF YEARS」で始まります.タケカワユキヒデはこの手の美しいバラードを作るのが天才的に旨いです.ファンキーなロック「IN THE CITY」は,初期のTOTOを思わせる名曲です.ミッキー吉野のキーボード(ピアノ?)がリードする「STOP & LOOK AROUND」と「DEAD END ~ LOVE FLOWERS PROPHECY」は圧巻で,特にこのアルバムのハイライトの1曲である「DEAD END ~ 」はミッキーのピアノとタケカワユキヒデのヴォーカルが呼応して圧倒されます.次の「LAST HOUR」はゴスペル風の美しいバラードで,タケカワユキヒデの叙情的なヴォーカルに涙します.英単語を綴った後バラードに移る「PANIC ~ IMAGES」は曲構成がおもしろく,ミッキー吉野のアレンジングの素晴らしさが伺えます.続く「UNDER UNDERGROUND」は,Steely Danを思わせるジャジーでブルージーでファンキーな曲.そしてこのアルバムのもう一つのハイライト曲「A FACE IN THE CROWD」.
I saw a face in the crowd(群集の中にひとつの顔が見える)
A tired face, a lonely face(疲れ果てた孤独なその顔)
Not different from the others caught up in their frantic pace(気狂いじみた慌ただしさに追われる他の人々と何ら変わらないその顔)
But it caught my eye(それでもなぜか僕の目を捕らえたその顔)
Just another face in the crowd(群集の中のひとつの顔)
Just another face in the crowd(群集の中のひとつの顔)
But when I saw that face(だけどその顔を見たとき)
I knew that it was me(僕には分かった それは僕自身の顔だと)
という,絶望の中にいる孤独な自分を表現した奈良橋陽子の詞を,タケカワユキヒデが,まるでその情景を映し出しているかのように孤高感たっぷりに歌い上げていて,思わず涙が出そうになりました.ゴダイゴの数ある名曲の中でも1,2位を争う名曲でしょう.トミーのドラムソロに圧倒される「THE SIGN OF THE TIMES」の後,希望のバラード「MIKUNI」で「DEAD END」は終わります.
この素晴らしいアルバムを聴いて,昔のいろんなことを思い出して,年甲斐もなく久しぶりに熱くなってしまいました.
by naturrein
| 2009-07-12 22:24
| Music
|
Comments(2)
Commented
by
めい
at 2012-09-02 22:31
x
DeadEndについて誰かブログなどでコメントしている人はいないかと探しているところにこちらのブログがヒットしました。私も同じ思いです。最近また車にこのLPを搭載して結構よく聞いています。また新しい発見があったりします。ありがとうとざいました。
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Commented
by
naturrein at 2012-09-03 13:56
はじめまして.
めいさん,コメントありがとうございます.
めいさんもゴダイゴファンなんですね.
私も今でもよく聞いております.
よいものは時代に関係なく輝き続けるものだと思います.
また何かありましたらHPにお越し下さい.
めいさん,コメントありがとうございます.
めいさんもゴダイゴファンなんですね.
私も今でもよく聞いております.
よいものは時代に関係なく輝き続けるものだと思います.
また何かありましたらHPにお越し下さい.